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2018/05/10

日本のわびさびを体現!和菓子職人になるには!?仕事内容や給料は?資格は必要?

和菓子職人が作った和菓子

 日本の伝統的なお菓子である「和菓子」。淹れたてのお茶と一緒にいただく和菓子は格別ですよね!。お煎餅やカリントウに代表される「干菓子」や羊羹などの「半生菓子」、練り切りや饅頭などの「生菓子」など、和菓子の種類は様々なものがあります。おいしい和菓子を生み出す和菓子職人は、いったいどんな風に仕事をしているのでしょうか。職人になるために必要な資格はあるのか、 はたまた収入はどのぐらいかなど、気になる疑問にお答えします。

一人前になるには10年かかる?! 和菓子職人の仕事内容

和菓子

 一般的に、一人前の和菓子職人になるには、およそ10年かかるといわれています。なぜそんなに時間がかかるのかというと、和菓子職人の仕事は経験を積むことが重要だからです。たとえば和菓子ではおなじみの食材である「あんこ」。あんを作るためには、材料となる小豆やいんげん豆などの豆類の知識、またその日の気候に合わせて砂糖と塩の割合を変える必要があるので、知識だけでなく長年の経験がなくてはこなせません。

 また和菓子職人の仕事は「おいしい和菓子を提供する」ことです。和菓子の製法は「蒸す」「焼く」「練る」などさまざまなものがあり、食材や仕上がりを考慮して使い分ける必要があります。和菓子は仕上がりの美しさも重要なポイント。昔から、茶道とともに発展してきた和菓子は、季節の移ろいを感じさせ、儚くも風情ある美しさが求められてきました。和菓子を形成するデコレーションには、さまざまな技術や技法が使われ、基本を元にオリジナリティあふれるお菓子を作れるようになる必要があります。そのためにはデコレーションを美しく仕上げるのはもちろんのこと、色彩感覚も求められます。

 日本には四季があります。お花見の時期には桜餅、暑くなってきたら水ようかん、というように、日本人が季節を楽しむ心に添えるというのは和菓子ならではの楽しみではないでしょうか。

和菓子職人になるには

たい焼きを作る人

 和菓子職人になりたいと思ったら、まずはどんな方法で職人を目指していくか考えていきましょう。和菓子職人を目指すなら、大きく2つの方法が一般的です。 

働きながら学ぼう!和菓子店で修行をする

 1つ目は、中学や高校を卒業したら、和菓子専門店などで働きながら技術を学ぶ方法です。始めのうちは、接客販売や厨房補助などで働いたり、見習い職人として先輩職人に就いて、下積みから始め技術を磨いていったりと、さまざまな方法があります。最初はアルバイトからというお店や、住み込みで働く昔ながらのスタイルまでお店によって違うので、自身の環境に合わせた働き方をしましょう。

 働きながらであれば、実際にお客さまと接する機会も多く、どのような和菓子が好まれるかを直に感じながらスキルアップすることができます。また将来独立を考えている人も、早いうちから働くことで、店舗経営についても学ぶ機会もあるかと思います。

しっかりと基礎から学ぶ! 専門学校で勉強

 2点目は、製菓系の専門学校で学び、基礎的な知識や技術を身に着けてから、専門店などで働くという方法です。すぐに働くよりは、時間とお金はかかりますが、授業でしっかりと基礎から勉強するうえ、和菓子だけでなく色々な製菓に関する知識も得ることができるので、広い視野を持ってお菓子作りに取り組むことができます。また学校によっては卒業時に資格を取得できるところがあるほか、就職の際は、即戦力としてすぐに厨房に入れることも多く、給与面や待遇などもゼロから入るよりは有利となります。

京都製菓製パン技術専門学校

 1年制、2年制から選ぶことができ、より専門的な技術を身に着ける「和菓子コース」「和菓子上級科」がある。夜間コースもあり、働いている人でも通学が可能です。

専門学校HP

赤堀製菓専門学校

 パティシエコースでは、和と洋のスイーツの基礎をしっかりと勉強。和菓子の老舗とコラボして新商品をつくるなど、企画力も磨くことができます。

専門学校HP

和菓子職人に向いているのはこういう人

日本の節気に詳しい

 和菓子には、日本の四季が色濃く反映されます。饅頭や煎餅だけでなく、季節ごとの和菓子を創作するお店も多いため、毎シーズンごとの特徴をとらえた和菓子を考える必要があります。四季折々の文化や特徴、花や食材といった季節のものを知っておくといいでしょう。

体力がある

 和菓子職人は、手先のこまかい作業だけでなく、大きな鍋であんこを作ったり、餅や飴を大量に捏ねたりすることもあり、体力は欠かせません。ほとんどが立ち仕事になり、十分な体力がないと厳しい仕事といえます。

手先が器用

 伝統的な和菓子を作る際には、沢山の細かい作業が求められます。小さな練り切りに、大小さまざまな切り込みを入れたり、いくつもの材料を重ね合わせて1つのお菓子を作ったりなど、細かい手作業が必要とされます。

和菓子職人の給料・収入は? 役立つ資格も紹介!

みたらし団子を作る人

 和菓子職人を志す際に、気になるのが収入。個人経営の和菓子店であれば、月給14万円ほどからスタートし、厨房のリーダーポジションとなれば40万円ほどになるとのこと。また複数の店舗を経営する和菓子メーカーであれば、初任給は20万円くらいからになるそうです。 

 和菓子職人の給料は、持っている技術や勤務年数、転職の場合は前に勤めていた店での経験によって変わります。加えて、資格を持っていることで就職や転職に有利に働くこともあるので、機会がある人は取得しておくと良いでしょう。

和菓子職人を目指すのに役立つ資格

製菓衛生師

 調理技術のみならず安全管理、衛生管理の知識を証明してくれる国家資格。食品の安全や添加物について学び、2年以上の実務経験がなければ受験できません。独立開業するときに必須の「食品衛生責任者」を兼ねるため、店長クラスや独立を目指す方には必須の資格といえます。

菓子製造技能士

 菓子作りについて高い技能を有することを証明してくれる資格で、和菓子と洋菓子に分かれています。2年の実務経験か、スクールに通うことで受験資格を得ます。合格率は5割前後と難しい資格ですが、和菓子職人として活躍したいなら、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

 今回は、和菓子職人の仕事内容、目指し方などをご紹介しました。和菓子をつくるには高度な技術と、日本の伝統への深い理解が不可欠。ほかの業種にも言えることですが、今の時代は伝統的な職へのなり手が少ない世の中になっているため、こうした職人を目指している方は、仕事を見つけやすいといえます。日本の伝統でもある和菓子を伝えていきつつ、自分の考案した季節の和菓子をお客様に食べていただけるというのも、この仕事のやりがいの一つではないでしょうか。

 一人前の和菓子職人になるには長い間経験を積む必要があります。学校でしっかりと基礎から学ぶのか、実地で働いている職人さんから直接技術を盗むのか。どちらにもメリットがありますから、自分に合った修行の方法を見つけたいですね。


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