2017/03/23
飲食業界で生かせる資格はたくさんありますが、その中でも「国家資格を目指したい」という方のために飲食業界で役に立つ国家資格をご紹介。国家資格の種類を紹介しながら、わかりやすくご説明していきます。
特定の業務に対して、その資格を有する者だけが職務遂行できる資格になります。
たとえば医師免許が無いのに医療行為を行う、など絶対にダメですよね。
公認会計士、弁護士、税理士、一級建築士、行政書士、薬剤師、看護師、歯科技工士、美容師、消防設備士など、多くの業務における専門資格がこれにあたります。
その資格を持っている人以外は、その名称を名乗ることが禁止されている資格です。
管理栄養士、調理師、製菓衛生師など飲食業界にかかわる資格のほか、保育士、気象予報士、介護福祉士なども名称独占資格です。
実は資格がなくても業務を行うことは禁止されていないんです。
調理師の資格がなくても、キッチンのバイトはできますよね。
しかし、履歴書などに「調理師」と記載できるのはその資格をもっている人だけです。
専門職の求人では、基本的に応募資格として資格の保持が求められることがほとんどなので、事実上ほぼ必須の状態です。
必置資格ともいわれるこの資格は、ある業務をするにあたって、必ずその資格保有者が一定数以上いなければならない、と決められているような資格です。
事業所で働く人のうち一人いればいい資格もあれば、規模によって規定の人数が変動することもあります。
食品衛生管理者、学芸員、危険物取扱者、宅建(宅地建物取引主任者)といった資格が設置義務資格となります。
しばしば国家資格と同等に語られることのある公的資格ですが、厳密には民間団体や公益法人が実施しています。
とはいえ、認定しているのは国であり、社会的信用の高い資格といえるでしょう。
eco検定、カラーコーディネーター、教員免許状、食品衛生責任者、日商簿記検定などが公的資格といわれます。
飲食業界、とくに厨房で働きたい人には必須の資格が調理師免許となります。
この資格がなければ、厨房で正社員として雇ってもらうことは難しいといえるでしょう。
調理師の資格は、筆記試験を受けるだけでは取得できません。
受験資格として、実際の調理現場で2年以上の実務経験があることが前提となります。
もしくは、厚生労働大臣の指定する調理師専門学校に1年以上通うことで取得する方法もあります。
いずれにせよ、調理の技能が身についていることが必須です。
受験日程は各都道府県で決められており、試験方法はマークシートです。ご自身の住んでいる都道府県の日程を事前に調べておきましょう。
食事の栄養についての指導や、食生活へのアドバイス&管理をする職業を担う人に必要となる栄養士の資格も国家資格の一種です。
栄養士と管理栄養士はどちらも栄養に関する資格ではありますが、その資格を認定する機関と業務上で指導する対象が少し異なります。
栄養士は都道府県知事が認定し、主に健康な人を対象にした職業で栄養の指導や給食の管理・運営などを行います。
管理栄養士は、厚生労働大臣から免許を受け、病気の人や高齢者など食事が制限される人、健康な人でも一人一人に合わせて専門的な知識と技術で栄養指導を行います。
どちらの資格も、飲食業界だけでなく医療やスポーツ、福祉の現場など、幅広い分野で活躍することができます。
栄養士になるためには、栄養士養成施設を卒業することが必要になります。
決められたカリキュラムの講義を受けることで、修了と同時に免許を受けることが可能です。必要な年数は通う施設によっても違うので、自分のライフスタイルに合わせた専門施設を探すことをおすすめします。
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管理栄養士になるためには、管理栄養士養成施設を卒業後、国家試験を受験する必要があります。
毎年3月に実施され、栄養学や給食経営管理論などの筆記試験が行われます。受験資格が厳しいため、申し込み前に制度をよく確認しておきましょう。
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独立を目指すなら、この食品衛生責任者を取得しておくとよいでしょう。
食品衛生責任者養成講習を受講することで取得できる公的資格ですが、飲食店を営業する際には、営業許可施設ごとにこの食品衛生責任者を選任して保健所へ届け出なければならず、飲食店を経営するのであれば必須の資格となってきます。
受講資格は都道府県によって制限がある場合もあり、また調理師などの国家資格を取得している場合には免除されることもあります。講習は1日で修了となり、随時開催しているため問い合わせてみると確実です。
あまり知られていない国家資格であるレストランサービス技能士。
職業能力開発促進法に基づいて実施される技能試験であり、レストランで接客業をする労働者に注目されている資格です。
試験には学科試験と実技試験があり、毎年5月頃に受験申し込み、8月に学科試験、10〜11月に実技試験が行われます。
飲食業界の資格のなかでも、食事や飲食のサービスに焦点をあてた国家資格は珍しく、これから飲食業界のプロを目指す人は検討してみてはいかがでしょうか。
国家資格は、国が法律に基づいて知識・技能が一定水準に達していることを認定する資格です。
信頼あるパフォーマンスを実現するためにも資格の取得を目指しましょう。